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2018年2月23日 (金)

北近畿・DMOと連携


 21日、大阪で開催された「インバウンドフォーラム」に、海の京都DMOの今井局長、京丹後市の木村部長、WILLER TRAINの寒竹社長、とト屋女将の池田さんがお越しになるというので参加させていただきました。
http://www.smrj.go.jp/kinki/seminar/098927.html

 経済産業省系の催しだったこともあり、「地域経済を考えた場合に大事なのは”何人来たか”ではなく、”いくらお金が落ちたか”」(寒竹社長)、「泊まる理由がないならそれを作ろう」「体験メニューでも時給2000円は取るべき」(池田さん)といったお言葉がとても印象的で、とても元気が出る内容でした。 

 かねてから「近畿は南北3分割でアピール(連携)すべき」また「そこを訪れるに至らせるには”あんこ”が不可欠(”あんこ”の形成 + 遠隔地対策の面でも”連携”が要る)」と考えてきた当方的には

①府県ごとにやっていく部分に加え、「関西に行きたい」と「海の京都に行きたい」の中間部分(北近畿に行ってみよう)のアピールも有効  →そのためにはまず海の京都+(東からの入口である)滋賀県域の連携が要る

インバウンド成功地はいずれも「日本一であること」のアピールができている(例:城崎=日本を代表する温泉、高野山=世界有数の仏教都市)→北近畿の"あんこ"は「世界一の和食エリア」(越前ガニ・但馬牛・京野菜・篠山の豆、若狭=古代よりの御食つ国=都への食材供給地)たることでは?   

③大阪・名古屋・東京市場を狙う際にも連携が不可欠 

→ 歴史関係はテーマが複数に及ぶので部分連携も

(例:安土城+竹田城+彦根城。

 発展型として、名古屋(江戸城)・大阪城を巻き込んだ「三(四)大英傑」連携=安土城・大阪城・天王山・名古屋城+福知山城? も)

 といったことを、議論を聞きながら考えていました。
      


   あと、ちょっと今頃という感じなのですが、10月開催のDMOシンポの様子がアップされているのを発見しました(北の今井氏、南の多田氏、日経経済教室でおなじみの高橋一夫氏あとは当方ほか出演)。          

 https://www.projectdesign.jp/201712/dmo-osaka/004197.php

  当方が一応、関西担当の常務理事をやっているDMO推進機構では本秋、全国各地で5度にわたるシンポジウムを展開し、DMOに関連する疑問点の解消、問題点の抽出などを行ってきました。

  また、それらのまとめとなる第二回全国大会を1月末に東京で開催しています。

 https://ja-jp.facebook.com/DMOjapan/

 https://www.mpd.ac.jp/event/dmo2018/

Photo
 (シンポ控室にて:後列中央=伊藤達也 元・金融相&地方創成・国家戦略特区担当大臣補佐官=松下政経塾の後輩。右=田中里沙さん=事業構想大学院大学学長。前列は井手さん=イデアパートナーズ代表=福岡 と 鶴田さん=ハットウオンパク代表=別府。いずれも観光まちづくりの盟友)

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2018年2月15日 (木)

少年よ、アルマーニに学べ

 銀座の小学校の制服をアルマーニにするという話が問題・・・いや話題になっている。

「なんで小学生に制服が必要なのか?」という根本を脇に置けば、日本社会への一つの大きな問題提起ではある。

 なぜなら、昨今のわが国は人口減少による人手不足で、単純労働者を中心に賃上げなしには人が集まらない時代に転じており、人件費などコスト競争に明け暮れてきた社会が、大きな転機に直面しているからである。

 途上国の追い上げに人手不足が加わる中で、明らかになってきているのは、旧来から日本が得意としてきた「いいものを安く」型競争の行き詰まり。言い換えれば今回をラスト・チャンスに、「すごくいいものを高く売る」アルマーニ的視点の社会を目指さなければ、この国にはもうろくな未来は待っていないということになる

以下、古賀茂明さんの「安倍政権では民主党政権下の実質賃金を上回れない現実を報じないメディア」という論説

https://dot.asahi.com/dot/2018021000018.html からの引用である。

 

① 欧州先進国では政府・企業が20年くらいをかけ、高賃金と短い労働時間という「高水準の労働条件」を前提に、国際競争に勝ち抜く企業を作るという抜本的難題に取り組んできた。そうして生まれ変わった国の特色は「人を大切にする社会」を目指す。人が少ない=人は貴重=労働条件は高くて当然という図式を前提に、高い労働条件を提示できない企業は淘汰されて当ということになり、それでこそ先進国という感じになる。

 

 ② 対して「いいものを安く」という日本企業の哲学は完全に途上国型。この哲学での成功体験があまりにも大きかったため、日本では低賃金・長時間労働がはびこり「良いもの、他人と違ったものを一円でも高く」という哲学が定着しなかった。トヨタが高級ブランドを確立しようとレクサスを作り、30年近く頑張っても販売台数がドイツの3大高級車ブランド(ベンツ・BMW・アウディ)の半分にも届かないのがいい例だ。

 

③ 自民党政権と経団連企業は人口減少が確実であるにもかかわらず、それに対する備えを怠り、人口減少に転じた後も労働条件を上げるのではなく、請負や派遣を拡大して労働コスト削減で競争力を維持しようとしたしかし、日本は以降も家電などなどで韓国・台湾・中国ほかに連戦連敗。そうしたどうしようもない状況の下、繰り出されたのがアベノミクスの円安政策だった。

 

 ④ 日本企業の業績は好調とされるが、それを支えているのは円安と海外経済の好調さ。民主党政権時代1ドル80円だったのがアベノミクスで120円まで下がったが、それが意味するのは国際競争的観点では日本製品のダンピング。報酬面では日本人労働者のそれがドル換算で3分の1下がったということに他ならない。

  (円安政策は国際的に見た労働コストを一気に3分の1カットする劇薬であり、これによって輸入食料品が高騰し、労働者の生活は急激に苦しくなる。労働者の生活水準を切り下げ企業利益を確保するという展開である)

 

⑤ 実質賃金が一向に増えないことは日本が「先進国ではない」ことの証。国(経産省)の政策の少なからずは(天下りポスト提供の見返りという意味もあり)経団連企業の要望をただ具体化したものだが、経団連企業の経営者の多くは高い賃金を払っても儲かるビジネスモデルなど思いもよらない。ひたすら従来のビジネスモデルの維持を前提とした労働コスト削減のための政策ばかりを要求し、その結果が今日の円安政策となっている。こうした経営者が日本の産業を牛耳っている限り、日本が「人を大切にする」先進国になるのは難しい。

 ⑥ 安倍政権は「もう少し待てば賃金が上がります」という詐欺的な言葉で何とか批判を抑え期待をつないでいるが、もちろん5年待っても実質賃金が上がることはない。総理が経団連に3%の賃上げを求めるなどのパフォーマンスをした所で、彼らは依然として途上国型の価格競争をしており、円高で競争力が失われるのが怖くて賃上げなどできない。加えて、2019年に消費税が2%上がれば、増税分も超えて賃金が上がることは考えにくい。

 

 

⑦ちなみに安倍政権の5年間で実質賃金がプラスになったのは2016年の1回だけ。あとは全部マイナスで、民主党政権の最終年の2012から4.1%も下がっているが、そうした点をきちんと伝えない「忖度報道」が続いている

 

 だからこそ日本、せめて東京のド真ん中にある小学校の子どもたちくらいは、小さいころから「アルマーニ」を着ても別にいい。

 そのよさに気づく子も、ドロドロに汚したり破いてしまう子もいるだろうが・・・「高いだけのことはある(ない)」という感覚や、「8万ならもっといいものできるかも?」みたいなセンスを身につけられるなら、通常の制服との差額などたかだか知れたもの、と言えるかも知れない。

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2018年2月 7日 (水)

2018年の激動

 年があけてまだ40日足らず。

 だが、どうやら新しい変化が目白押しである。

 ざっと、本日の日経新聞の見出しを並べてみる。

 (1面) 世界株安連鎖 日経平均1071円安

      自動取引 株安を増幅

      眞子さまの結婚延期

      トヨタ最高益2・4兆円

 (2面) コインチェック流出 北朝鮮関与か?

      京大ips研でも論文不正防げず

 (4面) 自衛隊ヘリ墜落 操縦手の死亡を確認

      名護市に上乗せ支給へ 政府、再編交付金8年分

 (6面) 米中 ぶつかり合うDNA

 (8面) 対北朝鮮制裁 韓国相次ぐ「例外措置」

 (13面)米GM 最終赤字5300憶円

 (19面)ビットコイン 6000ドル割れ 一週間で半値以下

 (40面)アジア大学ランキング 東大、順位下げ8位

 (41面)陸自ヘリ墜落 回転翼周辺トラブルか

      福井豪雪 1500台立往生

      はれのひ社長 1000万円隠匿

  (TV覧には平昌五輪と北朝鮮「美女応援団」、理事落選の貴乃花親方激白、有賀さつき死去、小室哲哉引退、キョンキョン不倫告白・・・)

 結構な大事件が目白押しだが。

 注目すべきは、その多くが「年明けてわずか1か月余りの間に”全く新たに”出てきたお話」 だという点である。

1)「美しい国」を標榜する人々にとり、昨年のもりかけ騒動はチョー屈辱的な出来事だった。それに加え年末年始からは、国技・神事たる相撲界に下世話なトラブルが発覚。さらに2月からはあろうことか、皇室婚約者をめぐるスキャンダルまで暴露された。 

2)そんなもりかけ問題に窮しつつも、平成30年度予算が何とか成立。安部さん的にはここから憲法9条変更へ・・・・・といったストーリーの矢先に、こともあろうか自衛隊ヘリが民家に墜落。

3)国際社会ではトランプの中国・ロシア・韓国への影響力がよく見えなくなってきている中、間もなく開かれる平昌五輪に北朝鮮が参加する動き。

4)さて、そこでこの度、明らかになったのが米国の経済混乱。

5)まず世界同時株安については、それがどれほど深刻なものになるかはまだ不明だが、少なくともこれによりアベノミクスが死に体となる可能性は高い。また他方では、米国の東アジア統制がこれまで以上に効かないものになる。

6)一部大企業の好調ぶりや名護市長選での勝利は安倍さんにとって辛うじて明るい材料だ。が、前者については株安に加え、今後(神の見えざる手による)人手不足の影響がどう現れるかが未知数。また後者の続編は沖縄県知事選がどうなるかである。

7)ちなみに、世界同時株安の大きな背景となるのがネット社会=自動取引の増加。だが、この1か月で少なくともビットコイン系の失敗は確定的となった(正月のCMを席巻した出川、これからどう生きていく?)。

8)ほころびまくりの日本列島はもはや崩壊寸前? 小保方事件に続き、昨年は数々の大企業でもデータ改ざんや隠ぺい事件が相次ぎ・・・極めつけがあの京大ips研。凋落を物語るように、国際社会での日本の地位も続落中で、例えば東大はアジア大学ランキングでまた順位を下げた。

9)皇室婚約者スキャンダルは文春砲の極めつけ。小室・有賀・はれのひ・大相撲などなど一気に吹っ飛んだ感。だがもう不倫系は、キョンキョン告白あたりが分水嶺かも???

10)最後に、私たちが生きていく上の大前提として忘れてはならないのが地球環境の変動。この面では今年になって数週間、「温暖化ならぬ」寒波や積雪が続いている。極めつけが福井での1500台立往生。

 昨夜のNHK特集の緊急テーマは、世界的な株暴落がこの所の好況の「調整局面」を意味するのか、それとも一つの大きな「転換点」なのか? という話だった。

 が、短期の結末がどちらであるにせよ。

 中期的には、経済に限らず私たちの生活のファンダメンタルズ自体が大きく揺らいでいる。

 「あるものの終末」に向け、確実に変化の速度が上がっている、と見る。

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2018年2月 5日 (月)

静岡・山梨訪問

 各年とも世界文化遺産やそれを持つ市町村の半数(8-9箇所、20市町村程度)は訪問し、色々と見せてもらったり、意見交換・酒盛りなどすることにしています。

 今年度は西日本(広島市、厳島神社=廿日市市、石見銀山=大田市、萩市)、関西(姫路市、京都市・大津市・宇治市、奈良市、法隆寺=斑鳩町、田辺市・新宮市・那智勝浦町・尾鷲市・熊野市・十津川村・吉野町)、東京(国立西洋美術館)ときて、先週、静岡・山梨を訪問させてもらいました(これで11遺産、27市町村)。

 以下雑感。


 1)まず韮山反射炉ですがガイダンスセンター、ガイド団体、江川邸との共通入場券、(明治日本の産業革命遺産全体に共通する)道路標識、またおみやげ物の種類などなど・・・この短期間によくぞここまでというくらいの受け入れ体制を作っておられました。遺産に隣接するガイダンスセンターではシアター形式の遺産説明に加え、(明治の産業革命遺産)全体の情報発信や多言語対応がきちんと行われています。コンパクトな遺産紹介施設をお考えの地域には大変参考になると思いました。
        https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/hansyaro/manabi/bunkazai/hansyaro/gaidansucenter.html

 2)ただ、(日光・吉野・高野・富士山などにも共通することですが)私鉄沿線地域はどうしても広域的情報発信が苦手。韮山反射炉は新幹線・三島から南へ20分という立地で、伊豆半島や富士山とセットで訪問できるのですが、そうしたことがまだあまり告知されていませんし、県も(平泉と釜石は別物としか考えていない岩手同様)2つの世界遺産をもっと売り出したいという意向をさほどもっていない感じなのは残念でした。

 3)今回、三島ー裾野ー御殿場ー小山ー山中湖ー忍野八海ー富士吉田ー河口湖はバスを使いました。富士ー富士宮ー白糸の滝ー河口湖駅など、富士山西部を回る路線もありますから、これらをうまく使えば2泊3日でも山麓にある構成遺産の相当部分にアクセスが可能です(今回は御殿場と雪によるJR利用のため甲府泊)。また今回は反・時計まわりでしたが、静岡や富士から昨年末にできた富士宮の世界遺産センターを入口に、時計回りで行かれる方がスムーズかも知れません(静岡ー富士宮はJR身延線40分、富士からはバス・JRで15分)。

 4)昨年末オープンの富士宮の世界遺産センターは大変よく出来ており、全ての人にとって一見の価値ある施設と思いました。ただ惜しむらくはもう少し(隣接する浅間大社や市内の白糸の滝などふくめ)構成資産への説明があってもよかったかなと。文化遺産として登録された意味や山梨側ふくめた資産(=①「登る・眺める」以外の訪問地 + ②天候により富士山が見えない日にも訪問できる場所 + ③地域活性化との接点)の存在を十分に紹介してこそ「Gate Way」や「中心施設」としての価値が高まったのに・・・という気がしました。

  https://mtfuji-whc.jp/

 5)大雪の中でしたが、河口湖駅や忍野八海はアジアからの観光客でものすごい混雑でした。インバウンドによる観光客の標準化(閑散期対策)はここ数年でほぼ軌道に乗ったとのことでした。

 6)山梨県内については特に、観光案内所に他地域のパンフレットが相互設置されているなど、市町村連携や周遊性確保が万全でした(県境をまたいだ情報については「もちろん」あまりない状態にはありますが・・・)。

 7)とは言え、いくつかの観光系事業が実施されているのは嬉しいことでした。

 http://www.fujikyu-travel.co.jp/special/dreamwalk.php

 https://www.fujisan-kyokai.jp/stamp.html

 http://www.cbr.mlit.go.jp/road/chubu-fukei/route/02.html

 8)と同時に(県のセンスや熱意にいつまでも期待しても仕方ないので)、「世界遺産に相応しいまちづくり」への意見交換や、太陽光パネル規制などの共通課題への取り組みなどを通し、意識して県境をまたいだ市町村間のつながりを考えて行くことも必要と感じました。

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