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2018年1月 4日 (木)

今年の箱根駅伝

 今年の箱根駅伝の下馬評は東海大・神奈川大・青学大が3強。これを追う6校が東洋大・駒沢大・中央学院大・日体大・順大・早大で、まさに群雄割拠の「戦国駅伝」・・・というものだった。

 が、結果的にはこの「3強」予想は全く当たらず、ただ「普通に走った」青学大があっさり優勝した。

 各校の戦力を選手たちの持ちタイム、大きな試合での主力たちの勝負、また前哨戦となる短い距離の駅伝結果から見れば、「戦国駅伝」という見方は間違ってはいなかった。

 にもかかわらず、結果はそれとほど遠いワンサイドなものになった。

 なぜだろうか?

 ・・・ まずは「3強」の残り2つの敗因を探ってみる。

 東海大学は「速い(記録をもつ)チーム」だったが、それが必ずしも(長い駅伝で)強いと言うことではなかった。早稲田で言えば今の新迫や昔の八木のようなスピードランナーが10人いても(短い駅伝はともかく)箱根駅伝ではまず勝てない。それほどスピードランナーというのは長いレースでは危うい存在で、箱根の勝利は彼ら中心では難しいのだ。

 次に神奈川大学はエース頼みで「何かあった時の替えが効くチーム」ではなかった。エースへの絶対的信頼感が過信となった点では、今回の順天大(五輪代表ランナーを有し1・2区で大先制する「なれない芸風」にチャレンジ。シード権まで失う)も似たような話だったかも知れない。

 さて、そんな中、母校の早大は東洋大に次ぐ3位だった。

 単純なチーム力比較で今回の早大が、出雲優勝の東海大や全日本覇者の神奈川大の上にくることはおよそ考え辛いことだった。個々の実力も近年最強と言われた昨年のチームと較べて、誰の目からも大きく劣っているように見えた。

 だが、今年の早大はエースの不振に何とか「替えが効き」(1・2区を太田→永山から藤原→太田へ)、また調整面ではここのみならず、続く3・5・6・9・10区がドンピシャだった。

 (風向きなどのコンディションやレース展開の違いは承知しつつも)前回チームと比較すれば1区(18藤原と17武田)が+1分7秒、2区(太田と永山)は+46秒、5区(安井4年と3年)は+2分3秒、9区(清水と光延)が+1分11秒と、今回チームは主要区間で計5分7秒も圧勝していた。

 もちろん以外の区間はさすがに前回チームが上だった。特に7区では絶不調の18永山は17井戸に1分27秒の差をつけられた。だが、そこ以外は意外なことに3区(18光延と17平)-1秒、4区(石田と鈴木)-2秒、6区(渕田と石田)-6秒、8区(大木と太田)-9秒、10区(谷口と清水)-5秒と、いずれも遜色なく秒差でしのいでいた。

 6・7・8区の人選にはかなり苦しいいきさつが垣間見えるし、「3位で喜ぶチームってどやねん」という声もあるだろうが・・・今回から少し調整を変え、新しい境地を獲得したのかも知れない。

 話を全体のことに戻せば。

 1つにはどうやら、チームとしての仕上げ技術に明らかな格差が生じているように見える。

 青学大や東洋大がさすがだったのは勿論、今回の中位チームでは拓大や法大の仕上がりにも見るべきものがあった。

 早稲田についても仮に昨年、今回の調整ができていればどうだったかという気がしないではないが・・・ともあれ新しいピーキング技術が手に入ったのなら、その部分は素直に喜ぶべきだと思う。

 反面、東海大・神奈川大以外にも順天大や中学大、また1区の先陣争いで無理したツケが出た感がある駒大なども、チームとしての仕上がりが劣悪だった。

 もう1つ。

 青学と他校は16名から20名にかけての選手層が全く違った。

 駒沢や早稲田はエースにトラブルがあったが、もし青学で仮に同じことが起こっていれば、不振のエースが(名前や温情で)走るようなことはなかっただろう。

 言うまでもなく、同校なら5-6割の状態のエースの代わりはなんぼでもいるからである。

 故障者を中堅まで広げれば神奈川や東洋大にもトラブルはあった。その意味では東洋大の、実績ある4年生をスパッと1年(4名:うち好走2名)に切り替えての2位は、これまた大したチーム力だったと言えるだろう。

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