« 2017年6月 | トップページ | 2017年8月 »

2017年7月 3日 (月)

4匹の鼠

 東京都議選と兵庫県知事選が終わったので、感想を少々。

 まずお断りしておくが、当方は大阪維新とかと同様、「都民ファースト」のような急増集団になど、ほんの1ミリの期待も抱いていない。

 自民党支持者でもないが、森喜朗さんが「遺書」に書かれていたように、本当にそんな人たちで五輪は成功するのかなあ?、と・・・正直そっちの方を大変心配している。

 だが、さはさりとて。

  ファーストが圧勝できた理由にはそれなりのものがある。

 総論から言えば、それが人々の怒りや不満の唯一の受け皿に「見えた」ということだろう。

 小池さんの手法は小泉さんの劇場政治+橋下維新。

 一斉に同一方向になびいてしまうA型国民の習性や、勝ちそうな方になびく謀反議員の姿など、まさにどこかで何度も見たような光景が今回も繰り返された。

 各論的には、そもそもここに至った最大の原因は、小池さんの「居場所」をなくした自民党都連内の問題。

 さらに選挙的に大きかったのは、自民との訣別を決断「せざるを得なくなった」公明党都議連の判断だろう。

 そうした個人や組織の事情、また特定の宗教団体が民主主義に多大過ぎる影響を与えている現状には全く感心しないが・・・事態をもたらした要素としては、彼らが連携を果たしてしまったという点が恐らく最大のものになる。

 で、これを(やった方から)言い換えれば、まさに「窮鼠猫を噛む」の世界。

 事の発端がそういった不徳・不義理ものである限り、いずれにせよ自民党都連幹部の責任問題は避けられない。

 さて、そんなことを思いつつ、傍観してたら・・・事態を決定づけるべく、そこに3匹目の鼠が現れた。

 言うまでもなく選挙最終日、籠池氏の秋葉原出現である。

 誰のアイデアかは知らないが、全てを奪われ、「ほんとに百万円持っている」ことも証明せざるを得ない立場にあった(笑)籠池氏は・・・わざわざ大阪から駆けつけそれに乗った。

 結局、本来はバラバラに我慢・消滅する運命にあった彼らが偶然「3本の矢」となり、自民党に噛みつく展開。

 大詰めでの総理の対応、籠池氏への若者たちの呼応、そしてそれを排除する官憲・・・(深層心理的には)共謀罪の発動のようなことを想起させる映像が(ネット含めて)新たな「劇場」を構成し、(どちらに入れたくないかという)投票行動を大きく左右する、ダメ押し打となった。

 一方、兵庫では5選!目指す現職知事に勝谷さん、共産と元加西市長が挑んだ。

 勝谷さんが選挙を闘っている姿は一度も見かけることはなく、ポスター(知事選ともなると組織がない候補には超大変!)とかもなかなか貼り切れなかった感じもあって。

 170702chijisen_2

 (公示から2日目の朝の近所の掲示板)

 正直、この人ふざけてるのかなぁ?

 これじゃ惨敗だろ?

 メディアもない兵庫で青島やノックの真似されてもなぁ・・・と、少なくとも自分は思っていた。

 

 が、蓋を開けてみると。

 ・・・当方がよく知る神戸市東灘区では1200票差。灘区では1750票差。中央区(ここまでがいわゆる衆議院兵庫1区)にいたってはたったの250票差。お隣の芦屋市でも1150票差で、(勝谷氏の出身地である)尼崎に至っては現職を上回る得票を得るなど、歴代の対立候補にはない特大善戦となった。

 勝谷さんごめん・・・(もちろん自分は「そこまで言って委員会」もサンテレビも時々見ているが)あんたそんなに有名人だったとは!

 結局、現職:勝谷氏+共産+元・加西市長=94万票:90万票。

 現職は神戸や阪神間で僅差もしくは批判票(の合計)の方が上回る中、勝谷ていったい誰?って人ばっかりの(?)、あるいは勝谷氏がポスターすら貼れなかった(?)田舎で差をつけただけで、まさに薄氷を踏む勝利となった。

 投票率40%。

 勝谷氏が県民の不満やモヤモヤに対し、都民ファーストのようなある意味とても「わかりやすい」受け皿になれたかどうかはだいぶ怪しい。

 が・・・今回の結果を見て、「こんなだったら自分も選挙行っとけばよかった!」と思っている「浮動票の持ち主」はたくさんいるに違いない。

 勝谷氏に評論家やタレントとしてどういう未来があったかは知らず、ある意味、彼も東の人たちとは違った意味で「窮鼠」だったのかも知れないが・・・もし週末にもう1回選挙があったら(あるいは少なくとも選挙地域を考え直すだけのことで)勝てる可能性は大いにある。

 例えば氏は多分、次の神戸市長選などへの手ごたえをがっちり掴んでいるに違いない。

 初めからそういう作戦だったなら、なかなか天晴れである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年6月 | トップページ | 2017年8月 »